
kamisato sunset beach
Year
2019年
summary
複合公園施設(スタディ)
埼玉県の最北端「埼玉の一番上」に位置する上里町の関越自動車道に
付随する上里サービスエリア隣が当該敷地である。
上里町は可もなく、不可もない何もない町の印象が浸透してる。
少子高齢化が進み、若者が減少傾向にある。
そこで活性化をし、町を盛り上げようと勘案している。
本計画で新規に提案するものは当該敷地に
すでにある施設を巻込んだランドスケープよるデザインの提案をする。
1.ないものを持ってくる
日本で一番海から遠い町に海を作ってしまう。
2.夕方にフォーカスを当ててチャンスを作り出す
上里の夜は早すぎる。
3.小麦に適した土壌を噴火によって作った浅間山に敬意
西に広がる緑―川-浅間山―夕日を軸線に。
・上里ビーチ
「なんもないけどいいとこ」で有名な埼玉県だが、
特に上里はその特色が強く主軸になる要素がない地域である。
そこで、海なし県に埼玉県民たっての希望であるビーチを作る。
そこは子どもたちの遊び場にもなり、ドライバーの休息の地つまり、
憩いの空間となる。
・浅間山ゲートステージ
上里マウンテンをくり抜き、大空間を用意した。これは浅間山を借景し、
敷地西側を流れる神流川に用意したデッキへの
アプローチを促す効果がある。
雨天時には雨に濡れることなく風景を望め、留まることができる。
または、ステージとしても利用できる。
・カフェレセプションショップ
上里マウンテンの先端一部地中にカフェレセプションショップを用意した。
・神流川デッキ
神流川と浅間山・夕日を眺められるデッキを用意した。
夕涼みや心を落ち着かせることのできる場所になる。
・上里マウンテン
上里ビーチを囲むように高さ 15m の山を設けた。これは関東平野を
囲む山脈と関東全域を 360°ビューを望めるようにした。
斜面をひな壇上にすることでイベントやコンサートを行える
ステージとしても利用できる。ビーチを囲むことで冬時の北風の
防風対策も賄う。スロープ 1/12 勾配にすることで車いすでも
補助者がいれば登れるように設計した。
これにより、子どもたちが駈け出したり遊びを行える。
また、夕暮れの絶景がデートスポットとしても機能するであろう。
全体の配置計画を行うのに中心となる軸線を浅間山へ向かうように設定した。
何故、浅間山か?
この地が繁栄した理由が以下のとおりであるためである。
設計構成
浅間山への軸線 (Vista/ 景観軸 )
浅間山…約 13 万年前から現在も活動している活火山である。
噴火した火山灰が北関東ローム層を形成した。
↓
北関東ローム層…粘土分の多い粘り気の強い土壌である。
農業に適しておらず火山灰に蓄積し、その含まれていた金属成分が
酸化されて粘土、いわゆる赤土であるのが特徴。
農業に向かず、特に稲作には向かない地質である。
↓
その為、畑作が盛んになり、麦が盛んになったのもその為と言えるだろう。
・約 13 万年前から景観・地形・地質・産業を形成
現在も活動する象徴たる浅間山を軸線でこの地と結ぶことで、
この地の遺産としての価値、成り立ちを計画に反映し、
ランドスケープ・景観で表現する。
・浅間山の段階借景
浅間山を庭園技法「借景」により、敷地内と軸線で結ぶことで壮大な
一体の景観を創造することができる。これにより、軸線を進むことで
浅間山との様々な借景を望むことができる。





