
神保原駅北和田山トーイ(駄菓子屋)
Year
2025年
summary
駄菓子屋
神保原駅北口が面白くなってきた。
人口増加の時代は「開発の圧力」が働き、逆に人口減少局面の時代は「縮退の引力」が働く。先んじて公共が投資を行えばそれに伴って民間の投資が起きる時代は既に終焉を迎えている。
「新築」から「リノベーション」へ、「ハード整備」から「ソフトコンテンツ」へ、「計画開発」から「マネジメント」へ、「補助金頼り」から「ファイナンス思考」へ。
遊休不動産などをまずは「使ってみる」から始め、人による「賑わい」を生み出す。「賑わい」を作る人々の求心力が、地域に更なる「賑わい」を呼び込み、生み出し、地域一帯のリノベーション(エリアリノベーション)の原動力になっていく。
まちづくりは、まちの「コンテンツづくり」。
まちの最大のコンテンツは「人」。
面白い人が集まりチャレンジしていく。
その過程でこそ「まち」は育っていくのだと思う。
「ここまで痛みが酷いと私たちは手を出さない」
リノベーションの専門家や工務店にもそう言われたし、僕もそう思った。
ここは埼玉県児玉郡上里町の神保原駅北口。
数年前まで老夫婦が駄菓子屋を営んでいた推定築100年の建物である。
解体をして駐車場にすることも話は決まっていた。
2021年に地元建築学生(現東京藝術大学大学院 棚田悠介)がこの界隈を舞台に建築家の登竜門である建築新人戦(優秀賞)にて【子どもが町へ「通う」学校】と題して小学校機能を街に散りばめたことが全てのきっかけとなり、それに触発された住民達が動き出した。
まず一軒目、駄菓子屋を算数教室にアップデートして具現化したこのドラマは建築士会主催のデザインコンペ「コードな建築」においても評価され、最優秀賞と激しく競った末に審査員栗生賞を受賞し、大きな爪痕を残した。
東京電機大学大学院の名取美卯や町役場やをはじめ、東京電機大学・東京藝術大学・ものつくり大学も関わりはじめ、僕も彼らの感覚や温度、情熱に流された。
誰も工事をしてくれない物件に挑んでしまったが、
本音を言うと情が湧いてしまい、僕がやる以外の選択肢がなくなってしまっていた。
建築は思いがあれば現実していく。
ここは私有地であるため、町を動かす公共的な手回しは要らない。
シンプルな共助だけで成立する。
「小さい」「古い」「低予算」は自由と仲間を得る。
2025春に改修工事は完了し、2025年5月5日に一日だけ実験的な駄菓子屋オープンと内覧会は決まった。
2025年5月11日は町主催のマーケットにて数店舗に使っていただく事も決まった。
(11日は近隣の子ども達で運営をする駄菓子屋と、マーケットでは騒音問題懸念によって町役場に断られた金窪獅子舞保存会による獅子舞を裏庭でやることは立ち話で決まった)
建築の力を証明しつつありそうだ。
屋根+壁=建物
屋根+壁+「X」=建築
木造平屋建
延床面積 34.76㎡




























